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[C18]

清彦がどんどん女の子になっていっちゃう描写もツボが押さえてあって素敵でしたが、そこで終わらないところがよいですね。
復讐を果たした方が罪悪感を感じ、"赦し"を考えるとこまで描いてあるってのは意外と新鮮な感覚でした。

[C19] ご感想ありがとうございます

設定が、思った以上に自由度が高くて強力すぎるのが、ちょっとした誤算でした。
清彦をどんどん女の子らしくして遊ぼうかと掲示板に書き出した最初は思っていたんですが(「ふえ~ん」辺りから、説明を順次挟みつつ進める書き方でした)、自由度が高すぎて何をさせたらいいかに悩んでしまいまして。
さらには、この完封状況で何年もやってたらやってる方がうんざりするんじゃないかと後から気づき、結末はそこから泥縄的に導かれた形ですね。

[C20]

こんばんは。
粗暴な男が女に変えられる。その男がレイプし従属させていた女が男になり、その男をいいように操る。
シチュエーションとして書かれるものとしては多いものですが、女性視点であり、さらに冷静にその成り行きを客観視しているのがいい雰囲気でした。
 最後に出てきた悪魔が漏らした話がきになりますね。

[C21] ご感想ありがとうございます

>女性視点であり、さらに冷静にその成り行きを客観視しているのがいい雰囲気でした。

主人公が読者には納得できないほど頭の悪い行動を取り、そのせいで失敗する、みたいな話が昔から嫌いなもので、何となく主人公は考えて行動するタイプのキャラクターになることが多いです(仮に失敗するにしても、知識が乏しかったとか、前提を間違えてしまっていたとか、同情の余地があるものにしたくて)。

> 最後に出てきた悪魔が漏らした話がきになりますね。

後付けなんですが、自分で書いてて生じた、敏明の納得いかない行動についての説明ということですね。
最後のアドバイスは、彼の立場にしては説教臭いかとも思いましたけど、巻き込んだ第三者へのアフターケアということでご理解ください。

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罰の行方

アダルトTSF支援所掲示板に投下したものを修正し、特に前半はかなり手を加えました。ちなみに今回も主人公たちの名前は「清彦」と「双葉」ですが、これは支援所における男女の名前のテンプレートです。

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 家に帰り、宿題を済ませ、夕食を作ろうと台所に向かう途中で携帯電話が鳴った。清彦からだ。
 一言「来い」と書かれたメール。
 わたしは戸締りをすると、家を出た。鍵をかけたことを確認し、何の気なしに家を見上げる。
 首都圏の外れ、ターミナルのある市のやや郊外に位置する家は、八年前、わたしが小学生の時に父が買ったものだ。あの頃はまだ祖母がいて、詐欺師みたいな男に引っかかって家出する前の母もいた。父も左遷みたいな形で単身赴任する羽目になる以前のこと。
 わたしも素直な顔をして無邪気に笑っていられた頃のこと。
 ……妙な感傷に浸りそうになり、わたしは慌てて門を出た。


 わたし個人に関して言えば、第一志望の県立校に落ちたことがすべての悪夢の始まりだった。いや、せめて滑り止めで受けた私立が今通う高校でさえなければよかったのだ。
 けれどわたしはそこに通い、清彦と同じクラスになった。
 大都市圏とは話が違い、うちの県で進学校と言えば旧制中学以来の歴史を誇るいくつかの県立校のことを指す。と言っても私立も何もしてないわけではなくて、わたしが通うことにしたこの高校は最近進学実績を伸ばしているそれなりのレベル。
 それなのに清彦のような手合いが存在していることが不審だったが、彼の父親がこの近辺から関東一円へ店舗展開を広げている家電量販店の社長であり、この高校にたっぷり寄付をしているという話を聞いて、腑に落ちた。
 それ以上わたしと清彦の接点が生じるとは思っていなかった。子分を引きつれ、表立った事件こそ起こさないものの、校則違反の服装や授業中の居眠りなど何をしていても教師たちから完全に黙認されている清彦。真面目に授業を受け、面倒ごとには関わらず、特に友人を作るでもないわたし。同じ教室にいるという以外にわたしたちには何の共通点もなかったから。
 なのに二ヶ月前、図書委員の仕事が遅くなった放課後、あいつと廊下でばったり出くわしたわたしは、いきなり手近な空き教室に連れ込まれ、レイプされた。後であいつ自身から聞かされた話だが、「むらむらしたし、近くが人がいなかったから、何となく」襲ったのだと言う。
 最初に顔を殴られ、突然の痛みと恐怖で何も考えられずにいるうちに、すべては終わっていた。最後に携帯電話でみじめな姿を撮影された。その画像がわたしを縛る鎖となった。
 次の日からは清彦からの呼び出しにいつでも応じざるを得なくなった。母のことで参っている父に、わたしまで迷惑をかけるわけにはいかない。その意識だけがわたしを支配し、自殺からも遠ざけた。
 ……そうでなければ、わたしも早々と敏明みたいになったかもしれない。
 清彦には、わたしと同様の手口でものにした(まさしく「もの」にした)女の子が何人かいる。時にはわたしたちへの嫌がらせか、あるいはもしかしたら嫉妬心を煽るためなのか、鉢合わせするように同時に呼びつけることもある。同病相憐れむという感じで、清彦が期待したようなことにはならないが。
 清彦の目を盗んで、わたしたちは時々長い会話も交わした。恐らく最初の被害者と語る子は、小学六年生の時の清彦の同級生。中学二年の時からという子は、父親が清彦の親の会社で働いている。
 ある種の仲間を得られた気分ではあるけれど、力を合わせて清彦退治という機運が高まるようなことはなかった。長い間暴力と脅しで支配された子は反撃という発想も生まれなくなっていたし、他の子も世間体とか家庭の事情とか色々あってこのことを公にできるような蛮勇はなかった(わたしたちにとって、それは正当な被害の申し立てなどではない。今までの生活をすべて投げ捨てるような破れかぶれの度胸が必要になる行為なのだ)。


「おせーよ」
 部屋を入ると同時に腹を殴られた。いつものことだけど。
 駅前の一等地のマンションの最上階。清彦はここで一人暮らしをしていて、夕方から夜は子分どもが屯し、夜以降はわたしたちが来るのがパターンになっている。根っからのボス猿気質なのだろう。
 腕を引かれベッドの上に投げ出されたわたしは、さっそく一度犯された。こいつには犯されたことしかない。「愛する」どころか「抱く」の域にすら達しない、稚拙な暴力。
「お前、料理できんのか?」
 ことを済ませた後、初めてそんなことを訊ねられる。
「ええ」
「メシ作れ」
「……何が食べたいの」
 問い返したら、殴られた。
「口答えすんじゃねーよ。女はおとなしく『ハイ』って答えりゃいいんだ」
「嫌いな料理を出すわけにはいかないわ」
 もう一度殴られた。
「それぐらい察しろよ」
 察せなかったらこちらの落ち度ということか。すばらしき自己責任。
 これ以上話をしても無駄なので、わたしは服をきちんと着るとキッチンへ向かう。
 その時、玄関のチャイムが鳴った。

 宅配便で届けられたのは、すごく小さな箱だった。
 クッションで保護された小瓶と、ごく小さなグラス、それにふざけた文面の一枚の手紙。
『清彦君、ご機嫌麗しゅう。君がこの手紙を読んでるということは、僕は自殺してるんだろうね。
 さて、生前は君に散々お世話になった僕としては、最期にお礼の品を遺していきたい。これは「自分らしくなれる薬」と言ってね、男らしい人間が飲めばより男らしく、女らしい人間が飲めばより女らしくなれるという、男らしい君のためにあるような薬さ。
 夜に飲むと効果を発揮して、夜明けとともに効果が身体に固定されるという話だよ。ぜひ友人や仲間とお誘い合わせの上、飲んで欲しいな』
 差出人は、一週間前に自殺した敏明の名になっていた。

 敏明は気弱でおとなしく、清彦に散々いじめられて自殺した。
 他の子の話によれば、清彦は小さい頃から親に厳しくしつけられて(わたしに言わせれば要は「殴られて」だと思うけど)育ち、腕力で気に入らないクラスメートを従わせてきたという。そんな彼は自分のことを「男らしい」と公言して憚らない。清彦にしてみれば、「男らしくない」敏明は格好のターゲットだった。
 小学校も高学年の頃からは、親や教師に言いつけられないような手法でじわじわ相手をなぶっていく狡猾ないじめ方に切り替えていたという清彦だ。証拠なんて何も残っていないけど、敏明の死と清彦のいじめの因果関係は学校中の人間が知っている。
 彼の家族か友人が、後で出すように頼まれていたのだろうか。

 正直、全然こいつが「男らしい」とは思えない。だいたいプラスの意味で語られる「男らしさ」を本当に持ち合わせているなら、誰かをいじめるような真似も、女を暴力で支配するみたいな真似も、しないだろう。
 清彦が一人の時にこの手紙を読んでいたら何もかも捨てて知らん顔をしていたかもしれない。でもあいにくこの場にはわたしもいた(これは、わたしにとっても「あいにく」だったけど)。その上「ご機嫌麗しゅう」の字が読めなかった清彦は、わたしに手紙の朗読までさせてくれた。まあ仮にわたしがいなくても、ボス猿気取りの清彦の家にはたいてい毎日誰かがいるし、敏明の狙いは的を射たものだったと思う。
「それで、どうするの?」
 いったい「男らしくなる」だの「女らしくなる」だのとは、どういう意味だろう? 実際にそんな効果が出るとして、目の前にいるこの最低の男にはどんな変貌が生じるのだろう?
 恐らくは、何も変化が起きないのではないだろうか。そして文面に裏切られ、少なくとも今夜このひと時、こいつは赤っ恥をかくことになる。
 そんな風に化けの皮が剥がれるのではないかとわたしは期待した。閉塞した今の状況を打破する役にまでは立たないだろうけど、こいつに一泡吹かせたいと強く願った。
「飲んでみたら? もっと男らしくなった清彦、見てみたいわ」
 こう持ちかけられて、「男らしさ」に執着する清彦が断れるわけもない。
「あ、ああ」
 ぎこちなく答えた後、清彦は閃いたような得意げな顔で言った。
「お、お前も飲めよ! そうすりゃ愛想のないお前も少しは女らしくなるだろ!」
 まずはわたしで人体実験ということか。まあいい。敏明が何を送ったかは知らないが、こんなたわけた手紙でまさか毒殺を狙いもしないだろう。
 小瓶の中身をグラスに移す。気持ち悪いくらい真っ赤な液体は無臭。
 吠え面をかく清彦を見てみたくて、わたしは一息に液体を飲み干した。
「な、何ともないか?」
 バカな質問。仮に毒でもよほど即効性でなければこんな速く変化は現れないだろうに。
 本当に、こんな奴が男らしいなんてわけがない。こいつはただ、たまたま男に生まれついただけの存在だ。
 ――こいつに比べれば、わたしの方がよほど男らしいということになるんじゃなかろうか。
 そう思った瞬間、体内を熱風のようなものが駆け抜けた。
 何かが起きた。自覚はしたが、それは不快な変化ではない。
 ならば、わざわざ清彦に注進するまでもない。
「ほら、早く飲みなさいよ。男らしい清彦さん」
 言ってから、少し咳払い。声の調子が少しおかしい。
「う、うるせえ!」
 わめきながら、清彦はちびりちびりと液体を飲んでいく。
「へ、へっ! 何ともねえじゃねえか! どうよ、俺の男らしさは!!」
 ……こいつは正真正銘のバカだ。
 いつもの虚勢に付き合いきれず、わたしは殴られるのを覚悟で言った。
「はいはい。女に毒見させてから飲み干すなんて大した度胸ね」
「な、何だと?」
「男らしい人間がより男らしくなるって書いてあるんだから、効果が出ないのも当然よ。あなたはこれっぽっちも男らしくなんかない。ううん、却ってすごく女らしくなっちゃうんじゃないかしら? あなたの本性なんて、ひどく女々しくて頭が悪い女に決まってるわよ」
 何かに憑かれたように、清彦にまくし立てる。あいつが侮り嘲っている「女」という言葉をふんだんに散りばめて。
 最初にレイプされたとき以来、表沙汰になるのを用心してか顔面は殴られなくなっているが、これは歯の一本や二本は覚悟しておくべきかもしれない。
 それでもみっともない振る舞いはしたくなくて、目をしかと開けて清彦を見つめ……。
 目の前で、信じがたい出来事が起きた。
「そ、そんなことないもん! あたしは男だもん!! ……あれ?」
 巨漢と言ってもいい大きさの清彦の身体が見る見る縮んでいき、服装までもそれに合わせてCGのように変化していき。
 小柄で可愛いファッションに身を包んだ女の子が、わたしの目の前に立っていた。
「ど、どういうことよこれ!!!」
 手で触り、鏡を覗いて、自分に起きた変化を知るや清彦は甲高い声を張り上げてパニックに陥った。
 常識外れの事態が発生したのだ。わたしはこいつと一緒になってうろたえたりするのが筋なのかもしれなかった。
 けど。
「あははははは!!!」
 わたしは笑わずにはいられなかった。
「本当に女の子になっちゃったのね、清彦。すごいすごい、男らしさなんて欠片も見当たらない、とっても女の子らしい可愛い女の子だわ。やっぱりこれがあんたの本性だったってことね」
「ち、違うもん! こんなの何かの間違いに決まってるもん!」
 清彦は実に女々しいことを言った。
「ふ、双葉には何も起きてないの?! あんたは男になってたりしないの!?」
「ああ、それも悪くないわね。あんたの理屈だと女は男に従順に従うのがあるべき姿なのよね?」
 怯え出す清彦を笑いながら、わたしは念のため自分の身体を確認し……自分が本当に男になってることに気づいた。
「ふ、双葉……服……」
 清彦に言われるまでもなく、変化を自覚した瞬間に男物へと変わっていく制服。
 脱ぎ捨てても変化は止まらず、上着も下着も中身も、わたしは完全に男子になってしまっていた。
 と、わたしの裸体を眺めていた清彦が、にじり寄ってくる。慣れない手つきで女物の服を次々と脱いでいく。
「……何してんのよ。裸にならなくたって、あんたが女の子なのは確実よ」
「ち、違うの……」
 一糸纏わぬ姿になった少女は、わたしに飛びついてきた。
「何だか身体がうずうずしてきて……」
 言いながら、わたしの股間に生えたものに両手を差し伸べた。



 時計を見ると午前一時を指している。つまりあの忌まわしい薬を飲んでから五時間。日の出までは残り五時間半ほど。
「ふえ~ん、精液でビショビショだよぉ」
 泣きべそをかきながら、パイズリで精液まみれになった顔や髪の毛をティッシュで拭いていく清彦。
「……清彦も、すっかり淫乱な女の子になっちゃったわねえ」
 何度目かの射精の余韻に浸りながらわたしが言うと、清彦はますます顔を歪めてしまう。
「どうして?! どうしてあたしだけこんな女々しくなっていっちゃうのよ?! 双葉なんか言葉遣いも別に変わっていないのにぃ!」
「わたしに聞かれても……」
 敏明の遺した手紙の文面が本当だとすれば、呪いがわたしたちの身体に定着するまで、残り五時間半。
 無駄かもしれないけど、そろそろ冷静に考えなくちゃいけないと思う。なのに目の前の「女々しい」女の子はなおも騒ぎ立てる。
「あたしは本当は雄々しくて立派な男なのにぃ! あんな敏明みたいな女の腐ったのとは全然違うのにぃ!!」
 くだらない泣き言を無視して、わたしはもう一度手紙を広げた。
 死者が送りつけてきた薬である。何かあるかもとは思っていたが、まさかこんなことになるとはね。姿形はおろか着ている服まで変わっちゃうなんて、どう考えても普通じゃない。
 ふと股間に走る刺激。手紙を置いて見下ろせば、清彦が今度はフェラチオに興じている。
「さっき出したばかりよ。そんなことしても無駄だってば」
「わ、わかってるけどぉ、精液の臭い嗅いでたら、オチンチンしゃぶりたくってたまんなくなっちゃってぇ」
「正真正銘の変態ね、あなた」
「そ、そんなこと言わないでぇ」
 口ではそう言いながらも舌を止めようとはしない。声が上ずっているのは、もしかしてこいつマゾの快感にも目覚めているんではなかろうか。
 何ともまあ、どうしようもない牝犬ぶり。いやその言い方は牝犬に失礼か。
 舌を駆使してわたしから新たに精液を搾り取ろうとはしてるけど、テクニックまでは会得できないのか、単にしゃぶっているのと大差ない。最初のうちならまだしも、散々射精させられた今となってはそう簡単に充填されることもないだろう。
 ということで、やっぱり無視。ヒステリックにきゃんきゃん喚かないだけ、却ってマシな気もしてくる。
 それにしても、本当にこの五時間で清彦はどんどん悪い方向へ変わってしまった。当人が蔑んでいた、一声かければ喜んで股を開く無力で頭の足りない淫乱女の方向へ。
 薬を飲んだ直後は、まだ恥じらいみたいなものもあった気がするのに……この薬、どんな風に作用しているんだろう?
 そりゃ、清彦が雄々しいか女々しいかという設問なら、女々しいに決まってる。けど「女々しい」だって千差万別、少なくとも目の前でフェラチオに勤しむこれが「女々しい」の一般的イメージとは思えない。
 そんなことを考え出すと、他にも疑問が湧いてくる。
 夜明けに変化が確定するなら、むしろ夜明けに限りなく近い時間に飲ませてしまう方が効率的だろう。今の季節なら午前五時ごろに飲ませればタイムリミットは一時間半。元に戻る方法を考えつきもしないうちに、清彦はエロ女確定だ。でもそうなってたら、わたしも男のまま戻れなくなっていたわけだけど。
 …………。
 ひょっとしたら、巻き添えを食った人間が戻れる時間的余裕を考えて?
 清彦の性格を考慮に入れて、この薬は送られてきた。道連れがいないと清彦はこんなもの飲まないだろうと想定していたはず。
 もちろん、敏明に清彦の取り巻きを気遣う理由なんてない。それでも、この長すぎる猶予時間は、清彦を絶望させて苦しめるためとは思えなかった。ずっと不平不満を垂れ流してはいるけれど、内省するとか後悔するとか苦悩するとか、そういう上等な思考には一度も至っていないようだし。
 だいたい「夜明けに確定する」ということは、現状ではまだ未定ということだろう。清彦はひたすら深みに嵌まっているわけだけど、やりようによっては元に戻る方向への変化もありうるのではないだろうか?
 まだ時間はある。じっくり考えてみよう。

 まず、変化を拒めば拒むほどより激しく変化していった清彦。それに対してわたしの場合は、最初に男になったきり、ほとんど変化していない。
 清彦とわたしの違いは? たぶん、変化を嫌ったか否か。
 わたしは、男になったことに驚きはしたけれど、そんな変化を嫌がりはしなかった。男になれば、女として清彦から犯されることはなくなるから。むしろ、以前から心に思い描いていたくらい。女でなんかいたくない。男になって、清彦に逆襲したいって。
 ならこれは、望む自分になれる薬? いや、逆に清彦は、どんどん忌み嫌っている存在に近づいていった。
 ……この薬は、飲んだ人間の潜在意識から自身へのセルフイメージを引き出して、それを現実に反映させる?
「えへへ、双葉のオチンチン、おいしいよぉ」
 清彦も、少なくとも男だった時は、ここまで足りなくはなかったわけで。
 ちょっと試してみよう。
「清彦。あなたはただ淫乱なだけの女の子じゃないわ」
「ふぇ?」
「あなたは淫乱でおバカだけど、それを表に出さないように努力して、お嬢様っぽく振る舞ってる女の子でしょう?」
「そ、そんなことありませんわ! わたくしは本当は男子でいらっしゃいますもの!!」
 うわ、期待通りの変容。
「じゃああなたは頭が悪くて淫乱で、語尾に必ず『ぴょん』をつけてしゃべる女の子だったかしら?」
「違うぴょん!! ふざけたこと言ってないで早くあたしを元に戻す方法を考えるぴょん!!」
「ごめんなさい、あなたは頭が悪くて淫乱でものすごく無口な女の子だったわね」
「……………………違う」
 ぽつりと一言だけ言うとそれ以上は反論せず、清彦はまたフェラチオに戻る。
 今の清彦は、わたしの言葉次第でどうにでも変わってしまうようだ。毎回「頭が悪い」と設定してるから、自力で元に戻る方法は思いつかずにいるのだろう。
 どうやら薬を飲んだ直後の言葉が、わたしの勝因だった模様。
 ということは、わたし自身もやや危機的状況にあるということか。わたしは、自分に対して「常に冷静で賢く、少なくとも夜明けまでは絶対に自分がバカであるなどと考えない」というイメージを抱いてみた。
 ……何か、変化が起きたような感触。薬を飲んだ直後、男になった時ほど強くはないが。



 夜明けまで後三十分ほど。あれこれ清彦を弄っておもちゃにしてみたが、そろそろじっくり詰めの部分を考えたい。そのためにはこのバカ娘とセックスに興じるのも一時中断だ。
「清彦、あなたは頭が悪くて子供っぽいんだから、こんな時間まで起きてちゃ眠くてたまらないでしょ。横になってぐっすりお休みなさい」
「あ、あたしは眠くなんか……ふああああ」
 大人っぽい色香を漂わせていたプロポーションが、見る見る小さくなっていく。清彦はばかでかいあくびをすると、倒れるように眠りに就いた。
 よく考えれば、今回は別に「女」と指定しなかったのに、男に戻ってない。すっかり女になった自分を受け入れちゃったのかしらね。
 清彦が寝ている間に、いくつかのことを確認する。
 この清彦の部屋は、内装がすっかり可愛い物が好きな小さな女の子向けの雰囲気に改まっている。ただし年齢までは変化しないようで、この小学生にしか見えない今の清彦も、わたしの同級生であるらしい。
 わたしが持って来た女物のバッグは男物に変わっていた。学生証を確認すると、双葉の名の横にはそれなりに見られる顔の男子の写真。
 そして自分自身の記憶を振り返れば、女としての汚辱にまみれた記憶と、男としての平凡だけど特に不幸もない日々とが、二重写しになって思い出される。
 ……祖母の病死は変わらなかったが、この世界の母は今も父と仲良く暮らしている。
 結論。わたしが女に戻る理由なんてない。そして当然、こいつを男に戻す理由もない。
 最後に携帯電話でサイトにアクセスして、日の出の正確な時間を確かめた。

 日の出の二分前、清彦の耳元で呼びかける。
「ほら清彦、あなたは頭が悪くて淫乱な女の子だけど寝起きはいいからすぐに起きられるでしょ」
「そ、そんなわけないだろ、あたしは男なんだから!」
 言葉がはっきり理解されなければ変化は生じないかとやや不安で少し早めに声をかけたが、効果はばっちりだ。これなら色々追加する時間的余裕もあるかもしれない。
 向かい合うと、わたしはすぐさま切り出した。
「清彦、あなたはものすごく素直な女の子なの」
「あたしはものすごく素直な女の子」
 まずはこちらの言うことをそっくり受け入れるように。さっそく効果が出てるのか、今度に限っては反論もない。
「あなたは記憶力がとてもよい女の子」
「あたしはものすごく素直で、記憶力がとてもよい女の子」
 次いで、こちらの言うことを全部きちんと覚えておけるように。
 夜明けまで残り一分ほどだろうか。わたしは一気に畳み掛けた。
「あなたは表向きは清楚で上品で礼儀正しいけれど、実はとんだ淫乱で、そんな自分を忌み嫌っている女の子。昔男の子だった自分がしたことは全部はっきり覚えている女の子。感受性が鋭くて傷つきやすい優しい女の子。だけどカトリックの敬虔な信者でもあるから絶対自殺はしない女の子。芯が強いから気が狂ったりもしない女の子」
「あたしは、わたくしは……」
 要素は数多いが、相互の矛盾は特にないはず。復唱は追いつかないけど、清彦の頭の中にそのイメージはすでにしっかり刷り込まれているだろう。カトリックとしたのは深い意味もない。とにかく自殺されることだけは避けなくちゃならないのだ。
 最後にわたしはとどめの一言を清彦の脳裏に刻みつけた。
「そして、わたしに絶対の忠誠を誓う女の子」
 その直後、夜明けの光が部屋の中にうっすらと差し込んだ。





 仕事を終えて帰宅し家のドアを開けると、珍しく清美がいた。二人分の食事を並べたところで力尽きたのか、テーブルに突っ伏して眠っている。
「帰ったわよ、清美」
「お、お帰りなさいませ!」
 わたしが声をかけると、健気に立ち上がってわたしの世話を焼こうとする。
「疲れてるんでしょ、無理しなくていいわよ」
「いえ、だ、大丈夫です。このくらいどうということはございません。今日は他の保育士さんに気を遣っていただいて早く帰れたのですから、双葉様のお世話だけはちゃんと務め上げないと……」


 あの朝。新たな自分と昔の自分のギャップのせいで、清彦改め清美はひどいパニックに見舞われた。
 物覚えはよくなっても頭の出来は大して変わらなかったようで、彼女はわたしにすべてを委ねるような質問をしてきた。罪深い自分は、これからどのように生きてせめてもの償いをすればよいのかと。
 だがこれが、意外と難問だった。
 清彦が清美になったことで、こいつがかつて犯した女の子たちも、この世界では全員無事だ。この世界の彼女たちに償う必要はない。そして記憶を探ってみると、この世界では敏明はそもそも存在していないことになっていた。
 考えあぐねたわたしは、とりあえず清美の姿を観察した。品の良い清楚な顔立ち、そのわりにボリュームのある体の各所。悔恨の涙に暮れつつも生命力の漲る少女。
 ――聖母、という言葉をふと連想した。
 保育施設が不足してるなんてニュースを、以前見た記憶があった。清彦とわたし周辺の些事しか変わってないこちらの世界でもそれは同様。
 共働きだったり、片親で子育てしなければならないお父さんやお母さんだったりで、小さい子供を保育園に預けないことには身動きが取れない人たちがいる。で、そんな人全員が、普通の平日昼間に開いてる保育園を利用すれば済む立場というわけではない。
 連想の赴くままにそんな話をしてみたら、苦行を求めたがっている信仰篤き美少女はすぐさま飛びついた。
 父親の金と立場を利用して好き放題やっていた清彦と違い、清美は親に迷惑をかけない素直な良い子として育っていた(あの設定から逆算すればそうならない方がおかしいけど)。そんな娘の初めてのおねだりに父親は実に気前のいい対応を見せ、駅前の要地に保育園をこしらえた。格安で、夜間や休日保育をむしろメインとした、無認可の保育園。ただしスタッフはあちこちから有能な人をきっちり集めている。清美はそこで、ボランティアとしてせっせと働き出し、短大を出て保育士の資格を得てからは正式に勤めるようになった。
 父親が娘のリクエストに応じて半分慈善のつもりで始めた事業だけど、サービスが充実していて立地が良くておまけに安いということで、毎年大繁盛。昼も夜も献身的に働く清美は看板娘みたいなことになって、親御さんのアイドルになっている。


 そんな表の顔しか知らない人にしてみれば、この部屋の中だけで繰り広げられるこの光景は、悪い夢としか見えないだろう。
「双葉様、今日もこの卑しく醜く汚らわしい牝豚に罰をお与えくださいませ」
 裸になってわたしの前に跪いた清美が、いつものように言った。
 後悔しないバカをいくら痛めつけても、やってるこっちが疲れるだけだ。
 だからこそ、わたしは清彦の性格を弄り、自分の罪を一生悔やみ続けるようなキャラクターに作り変えたわけだけど……。
 最近は、わたしの方が罪悪感を覚え始めている。
 もちろん「清彦」は悪党だった。でも「清美」には何も罪がない。いくら記憶は残っていても、性格がここまで違うと別人を虐待しているような気がしてくる。
「あなたは高校一年の時、わたしに何をしたかしら?」
 この部屋の外では決して使わない女言葉で、わたしは清美を嬲る。自分たちの関係を再確認するように。
「は、はい、わたくしは双葉様を力ずくでレイプして、淫らな写真を撮って恐喝し、自分の好きな時に弄べる女の一人としました……」
 この清純を絵に描いたような女性が涙を流しながらこんな告白をしても、わたし以外の人間は決して信じないだろう。いや、わたし自身、こうして記憶と怒りを呼び覚まさないと時には忘れてしまいそうになってしまう。
「そうよね、だから罰してやるわ、この淫猥な牝豚!」

 一時間ほど清美を苛むようなセックスを続けたが、保育園の仕事で疲れ果てている彼女は何度目かの絶頂に達すると、気を失うような形で深い眠りに陥ってしまった。
 起こすのもためらわれて、わたしは鬱屈した気分を切り替えようと、外へ散歩に出た。

 近所の公園に行き、ベンチに腰掛け、自販機で買ったコーヒーを一口飲む。深夜とあって周りには誰もいない。
 思わず独り言を言ってしまう。
「あの時はあれが最善に思えたもんだけど……」
 過去の記憶に苦しみつつも今ではあらゆる意味で更生し、清く正しく美しく生きている清美。
 そんな彼女を、今では妻でもある女性を、日毎夜毎虐待する夫であるわたし。
 もう、どちらが悪人だかわかりゃしない。この世界での行動に関して言えば、間違いなく地獄に落ちるのはわたしの方だろう。
「敏明も本当に余計なことを……」
 呟いて、ふと思った。思考がそのまま口からこぼれ出た。
「……敏明は、どうして自分であの薬を飲まなかったんだろう?」

 もちろん清彦に飲ませてあいつを変えてしまうのが、復讐としては最善だ。でも自殺するくらい苦しかったのなら、そんな境遇から抜け出せるように自分を変えるのが何より優先ではないか? まさか、薬を飲んでも変われないと確信してしまうくらい自分に絶望していたとか?
「そもそも彼は、死ぬ前に薬を手にすることができなかったんですよ」
 不意にすぐ隣から声がして、わたしは横を向いた。
 見覚えのあるようなないような、高校生くらいの少年が座っている。ついさっきまでそこには誰もいなかったのに。
「彼が願ったのは、清彦への復讐。薄汚い魔道書に書かれていた呪いなんて半信半疑で、どうせ自殺するならついでにと契約の儀式を整えておいただけ。そしたら命と引き換えに実際に悪魔が現れてしまったという次第です。あの薬と手紙に関しては、敏明の魂をゲットした後で律儀に契約に従った悪魔のアイデアですね」
「君は……」
 悪魔? それとも敏明?
「どうとでもお好きなように考えてください。何にせよ、魔に属する者ということです」
 唇を歪めて笑みのようなものを浮かべると、彼は立ち上がった。
「昔あなたを関わらせてしまった責任として、一つ忠告差し上げます。憎しみに囚われ過ぎると、あなたもいずれこちらの住人になりますよ」
 その言葉を言い終わるか終えないかのうちに、少年はその場から煙のように消え去った。

「…………」
 今の出来事は現実なのだろうか。それとも清美を虐げることへの罪悪感が見せた幻影なのだろうか。
 少し考えたが、結局どちらでも変わらないことに気づいた。
 前者なら事情をよく知る第三者からの、後者なら他ならぬ自分自身からの、わたしに向けたメッセージ。
 犯した罪は、被害者の心や体に、そして被害者と加害者の記憶に、本来なら残り続ける。でもこの件に関しては、わたしと清美以外の人間からはきれいに消えてなくなっている。
 そして清美は、決して過ちを忘れない。二度と繰り返すようなこともしないだろう。
 残るわだかまりは一つ。わたしの苦痛と恥辱の記憶だけ。
「…………」
 ひとまず帰ることにした。
 赦す、なんて軽々しく決められるわけがない。
 でも、考慮に入れるぐらいはしてもいい気がしている。
 とりあえず、家に帰ったら裸で寝てる清美に毛布をかけてやろうと思った。


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清彦がどんどん女の子になっていっちゃう描写もツボが押さえてあって素敵でしたが、そこで終わらないところがよいですね。
復讐を果たした方が罪悪感を感じ、"赦し"を考えるとこまで描いてあるってのは意外と新鮮な感覚でした。

[C19] ご感想ありがとうございます

設定が、思った以上に自由度が高くて強力すぎるのが、ちょっとした誤算でした。
清彦をどんどん女の子らしくして遊ぼうかと掲示板に書き出した最初は思っていたんですが(「ふえ~ん」辺りから、説明を順次挟みつつ進める書き方でした)、自由度が高すぎて何をさせたらいいかに悩んでしまいまして。
さらには、この完封状況で何年もやってたらやってる方がうんざりするんじゃないかと後から気づき、結末はそこから泥縄的に導かれた形ですね。

[C20]

こんばんは。
粗暴な男が女に変えられる。その男がレイプし従属させていた女が男になり、その男をいいように操る。
シチュエーションとして書かれるものとしては多いものですが、女性視点であり、さらに冷静にその成り行きを客観視しているのがいい雰囲気でした。
 最後に出てきた悪魔が漏らした話がきになりますね。

[C21] ご感想ありがとうございます

>女性視点であり、さらに冷静にその成り行きを客観視しているのがいい雰囲気でした。

主人公が読者には納得できないほど頭の悪い行動を取り、そのせいで失敗する、みたいな話が昔から嫌いなもので、何となく主人公は考えて行動するタイプのキャラクターになることが多いです(仮に失敗するにしても、知識が乏しかったとか、前提を間違えてしまっていたとか、同情の余地があるものにしたくて)。

> 最後に出てきた悪魔が漏らした話がきになりますね。

後付けなんですが、自分で書いてて生じた、敏明の納得いかない行動についての説明ということですね。
最後のアドバイスは、彼の立場にしては説教臭いかとも思いましたけど、巻き込んだ第三者へのアフターケアということでご理解ください。

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茶

Author:茶
小説『おれがあいつであいつがおれで』で入れ替わりに、漫画『ヒロインくん』でTSに、アニメ『まんが日本昔ばなし』のあるエピソードで女性の変身にはまりました。

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